池井戸潤『民王』

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これは震えた!

「たしかにいま、日本中がどうも子供じみているような気がする。政治家に女がいたらけしからんとなり、増税だといえばとんでもないとなる。一方で、各世帯に金をばらまくとか、高速道路を安くするとかーーそんな目先の利益に飛びつく。それでいいのか?今のご時世、世論なんてものはどこにもない。あるのは要求だけだ。この日本に、日本の将来を真剣に考えて投票する人間が果たしてどれだけいる?」

全く同感だ。

「どいつもこいつも、考えていることは自分の利益ばっかりじゃねえか。それでいいのか」
「世の中っていうのはそういうもんですよ、翔ちゃん」
「政治家が、国民のことを考えなくなったら、政治家じゃねえ。薄汚い政治屋だ。そんな奴らに綺麗事云々なんていう資格があんのかよ」

痺れるなぁ。

結局何の目的で行われるのかわからなかった衆議院議員選挙が行われ、公明党を含む与党が改選前の議席数を維持した。僕らが働いて得た貴重なお金の一部を様々な形で納めるわけになるのだが、その大切なお金をどのように使うかを彼らが決める。そしてそんな彼らを選んでいるのは僕らだ。
僕ら国民も利口にならなければならない。

池井戸潤の文庫

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