辻村深月『島はぼくらと』

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島と呼ばれるところにはまだ行ったことがない。

主人公たちが住む島は300人ほどの住民が住む、僕のイメージでは割と大きな島だ。村役場があって村長がいる。島に暮らす人に対して申し訳ないが、へぇー、そういう島もあるんだと驚いた。いったい自分の島に対するイメージがどういうものなのだろうか。きっと子供の頃に読んだジュール・ベルヌの『十五少年漂流記』なんだろうなと改めて思う。

主人公は島で育った高校の男女4人。島には高校がないから朝早く本土に渡るフェリーに乗って、部活には参加できない時間に運行される終電ならぬ終フェリーに乗って島に帰る生活を送る。

この物語にヨシノという女性が登場するのだが、本当に素敵な人なんだろうなぁと思う。世の中には実際にもこんな人がいてうまく回っているのだろう。自分なんかはどれだけあがいてもそんな人になれないのがこの歳になって何となくわかってしまうのが寂しい。

辻村深月の文庫本

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